『亡国招来』法案

 参院法務委の「共謀罪」法案についての参考人質疑(6月1日)での松宮孝明立命館大学教授の陳述によれば、「…広く市民の内心が捜査と処罰の対象となり、市民生活の自由と安全が危機にさらされる戦後最悪の治安立法となるだけでなく、実務にも混乱をもたらします。」とあります。

 これが現実となると誠に恐ろしい事態です。――思えば今は亡き大正生まれの母が、私が大きな声を上げると必ず口に手を当てて制止したことを思い出します。要は、何事につけても、本音を語れない世の中になるということです。「本音」を失うということは、人々は生きるために「虚言」だけが横行する世界を招来することになり、つまるところ亡国に向かうことになります。であれば、いま国会で「審議」されているという「共謀罪」法案の本質は「亡国招来」法案であるといえます。=続く=